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高機能性油脂について


油脂には人間の健康維持に欠かすことのできない脂肪酸(必須脂肪酸)が多く含まれています。その油脂特有の性状により脂肪酸の割合が特に顕著なものがあります。これらは一般的に高機能性油脂と呼ばれています。
  1. 高オレイン酸(C−18 n−9)油脂
    オレイン酸は、善玉コレステロールを維持しながら、悪玉コレステロール(LDL)、中性脂肪を低下させ、動脈硬化を予防し、脳梗塞、心筋梗塞になる危険率を下げるといわれています。一般的に動植物油に含まれ、体内でも作り出すことが出来ます。空気や熱に対して比較的安定で、酸化されにくい性質を持っています。特に多く含まれるのは、次の油です。
    1. ハイオレイックひまわり油 およその含有量 ・・・80%
    2. ハイオレイックサフラワー油(紅花油) ・・・・・・・78%
    3. オリーブ油 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・75%
    4. たね油 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・53%
    5. 落花生油 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・50%
  2. 高リノール酸(C−18 n−6)油脂
    リノール酸は身体に不可欠の脂肪酸(必須脂肪酸)の一つです。必須脂肪酸は体内で合成できない為、動植物油から摂取する必要があり、その意味から必須脂肪酸と呼ばれています。リノール酸は細胞膜、組織を形成し、生理活性物質となり、私たちの成長と正常な生理機能を維持します。
    不足すると、成長障害や皮膚障害が生じることがあります。
    特にリノール酸は血中コレステロール、中性脂肪を下げる働きがあります。
    ただし過剰摂取は油脂過酸化脂質(ペルオキシド)の生成となり、体にマイナスの影響を及ぼすことがあります。
    1. サフラワー油(ハイリノールタイプ) ・・・78%
    2. ひまわり油 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・69%
    3. グレープシードオイル ・・・・・・・・・・・・・68%
    4. 綿実油 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・55%
    5. 大豆油 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・53%
    6. コーン油 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・52%
    7. ごま油 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・45%
  3. 高α−リノレン酸(C−18 n−3)油脂
    α−リノレン酸はリノール酸と同様に必須脂肪酸です。α―リノレン酸は、細胞膜、組織を形成し、生理活性物質となり、私たちの成長と正常な生理機能を維持します。特に、α―リノレン酸は体内で代謝してDHA,EPAとなり、血液をサラサラにするだけでなく、脳、神経系の発育、機能を維持します。
    またα−リノレン酸を多く含む植物油を摂ると、アレルギーを引き起こす化学物質の産生を抑え、花粉症、アトピー性皮膚炎などアレルギー疾患の症状を緩和するといわれています。次の油に多く含まれます。
    1. しそ油 およその含有量 ・・・62%
    2. あまに油 ・・・・・・・・・・・・・・・59%
    3. なたね油 ・・・・・・・・・・・・・・・13%
  4. 高γ−リノレン酸(C−18 n−6)油脂
    γ−リノレン酸は母乳にも含まれる栄養として重要な必須脂肪酸の一つです。
    γ−リノレン酸には、アトピー性皮膚炎の症状緩和作用、コレステロール調整作用、アルコール代謝改善作用、生理痛改善作用、痛風、リュウマチの症状緩和作用など多くの生理活性作用が認められています。次の植物油に含有されます。
    1. ボラージオイル およその含有量・・・ 21%
    2. 月見草油 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9%

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