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ひまし油



生産国:インド、ブラジル等
とうごまの種子から、圧搾法または圧抽法で得られる不乾性油である。ひまし油は水酸基をもったリシノール酸を80〜90%含む。このため粘度が高く、水酸基価が大きく、旋光性に富み、またアルコール・氷酢酸に溶解し、
石油系溶剤に溶けにくいなど、他の植物性油脂にみられない大きな特徴を示す。
沃素価80〜90、鹸化価176〜187、アセチル価144〜150、水酸基価155〜177、不鹸化物1%以下、屈折率nA1.475〜1.480、比重d@0.953〜0.965である。脂肪酸組成は、パルミチン酸0.8〜1.1%、ステアリン酸0.7〜1.0%、オレイン酸2.0〜4.1%、リノール酸4.1〜5.2%、リノレン酸0.5〜0.9%、アラキン酸0.3〜0.8%、リシノール酸87.2〜89.6%、その他0.3〜1.1%である。ひまし油はオキシ酸油の唯一の例で化学工業原料として重要である。硫酸との反応でロート油、水添によって高融点のろう、脱水によって共役二重結合をもつ乾性油(脱水ひまし油)、熱分解でウンデシレン酸とヘプタアルデヒド、アルカリ溶融によりセパシン酸とオクタノールが得られる。酸化(吹込み)油、エステル化・エポキシ化などで可塑剤を得るなどの用途がある。なかでも脱水ひまし油は桐油にない長所をもつので、塗料・印刷インキには不可欠の原料である。このほか化粧品・薬用(下剤)・潤滑油などとして使用される。最近ひまし油をポリオール源として用いたウレタンホームおよびウレタン塗料の需要が増えている。

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