米ぬかから通常抽出法によって17%程度得られる。原油の平均酸価はわが国では25程度であるが原料の貯蔵条件に応じて幅が大きい。また、多量の高融点のろう分を含んでいる。 脱ろうした食用精製油の性状は沃素価92〜115、鹸化価180〜195、比重d@0.916〜0.922、屈折率nA1.470〜1.473、酸価0.5以下の液状油で、脱ろうの程度に応じて低温時の凝固しやすさが異なる。脂肪酸組成は、ミリチリン酸0〜1%、パルミチン酸16〜17%、ステアリン酸1〜2%、オレイン酸40〜44%、リノール酸35〜37%、リノレン酸0〜2%、アラキジン酸、エイコセン酸など1%程度で不鹸化物は2〜5%である。 副生する脂肪酸は粉石鹸、塗料またはエステル化して飼料添加物などの用途が広い。また、原油中に2%程度含まれるフェノール性物質はオリザノール等であり、有用な副産物が製造される。 こめ油は国産植物油脂として最も生産量が多く、品質も安定しており、かつ、加熱安定性の良さ及び健康面からも注目されている。 |